4月の旬の魚

真鯛

 祝い事に欠かせない白身の王様。豊後水道で獲れるマダイは潮流の速さと豊富なエサにより、身が良く締まり旨みがのっていることで知られる。主に釣り、刺網、定置網で漁獲される。中でも大島一本釣りで水揚げされたものは、関西の高級料理店も認める一級品として有名である。刺身、塩焼き、蒸し、煮付け、炊き込みごはん、汁物、洋食等さまざまな料理に活躍する万能選手。


クログチ

 大分県豊後水道沿岸では「かまがり」の名で親しまれている。特に臼杵市では本種を珍重する。「釜借り」の由来は、隣家からご飯を釜ごと借りて食べなくてはならないほど美味しい魚だから。まき網、小型底びき網、はえ縄等で漁獲される。上質でクセのない白身は柔らかな食感でさまざまな料理に合う。新鮮で脂がのったものは刺身にすると上品な脂の甘さが感じられて美味い。フライ、ムニエル、塩焼き、煮付け等にも最適。


ワニエソ

 ワニエソやマエソを総称して「えそ」と呼ぶ。日本でも佐伯市民ほどえそを愛している人はいないのではないか。それほどまでに愛着のある魚。佐伯名物ごまだしの原料としてはもとより、すり身てんぷらやかまぼこ等ローカル食の原料として大切に扱われている。豊後水道南部のえそは特に大きく育ち、全長70cmを超える大型も多い。これは本地域ならではの特徴といえる。佐伯市では主に小型底びき網、はえ縄、釣りで漁獲される。