11月の旬の魚
シロサバフグ
フグ類の中で最も漁獲量が多い種。主にまき網、定置網で漁獲される。かつてはたくさん水揚げされていたが、近年は減少傾向にある。身は透明感のある白身で、熱を通しても硬く締まりすぎない。フグ類としては手頃なので、家庭でもよく利用される。「ぎんふぐ鍋」は冬の味覚として馴染み深い。また、から揚げや干物にしても美味い。
アカイサキ
イサキの名が付いているが、じつはイサキ科ではなくハタ科の魚である。相模湾以南の太平洋側に多い。水深40~300mの岩礁域に生息し、全長40cmになる。主に釣りで漁獲される。市場では派手な色合いから少し敬遠され、比較的安値で取引されてきた。しかし近年、その美味さが再評価され引き合いが増えてきた魚である。上品な白身で皮に旨みがある。皮の味を楽しむため、刺身は焼き霜造りにすると良い。煮付け、塩焼き、潮汁にも適する。
クマエビ
砂泥域に生息するクルマエビの仲間。西日本に多い。地方名「あかあし」はその名のとおり脚が赤いことが由来。主に小型底びき網で漁獲される。活きの良いものを生で食べると、トロッとした甘みとエビらしい風味が強く感じられ、良い余韻を楽しめる。また、熱を通すと赤の発色が美しく、甘みがさらに増して美味。市場においてもクルマエビに次ぐ高級品として人気。
©Umiwo Omou. Co., Ltd.